肺動脈性肺高血圧症におけるDNMT3A生殖細胞系列・体細胞変異の影響:バイオマーカーと治療の新局面

DNMT3Aおよび他のCHIP関連遺伝子の生殖細胞系列変異・体細胞変異は、炎症性経路を介して肺動脈性肺高血圧症、とくに結合組織疾患関連型のリスクを高め、新たなバイオマーカーおよび治療標的として注目される。

安定冠動脈疾患の診断精度を高めるには:CT由来FFR追加の意義――FUSION試験からの知見

FUSION無作為化試験では、冠動脈CTAにCT由来FFRを追加することで、安定CAD患者の不要な侵襲的冠動脈造影を有意に減少させた一方、臨床転帰、医療費、生活の質には影響を及ぼさず、中等度狭窄例における診断精度の向上が示された。

冠攣縮に対するベリシグアトの評価:ViVA無作為化クロスオーバー試験からの知見

本稿は、閉塞性冠動脈疾患を伴わない狭心症(ANOCA)患者の冠攣縮に対して可溶性グアニル酸シクラーゼ(sGC)刺激薬ベリシグアトを評価したViVA試験を概説する。結果として、血管拡張機能や狭心症症状の有意な改善は認められなかったが、忍容性は良好であった。

巨細胞性動脈炎でトシリズマブが主要心血管イベントを減少:フランス全国コホートからの知見

全国規模の観察研究により、巨細胞性動脈炎におけるトシリズマブ使用は、メトトレキサートと比較して主要心血管イベントを有意に減少させることが示された。これは炎症抑制を超えた心血管面での潜在的利益を示唆している。

エボロクマブは高リスク患者の死亡率を有意に低下させる ― VESALIUS-CV試験が示した、心筋梗塞・脳卒中既往のない患者での新たな知見

VESALIUS-CV試験は、既往の心筋梗塞や脳卒中を有さない高心血管リスク患者において、エボロクマブが全死亡および心血管死亡を低下させることを示し、一次予防における生存利益を明らかにした。

Stargardt病における網膜萎縮病変へのGildeuretinol acetateの安全性と効果:TEASE-1無作為化臨床試験からの知見

本レビューは、TEASE-1試験および関連研究のエビデンスを統合し、gildeuretinol acetateの安全性プロファイルと、Stargardt diseaseにおける網膜萎縮病変の増大を24か月間にわたり緩徐化するという限定的ながら有意な有効性を概説する。

循環エクソソーム miRNA シグネチャーで膵がんの潜在性肝転移を術前に高精度検出

多施設研究により、膵管腺癌における潜在性肝微小転移を術前に検出可能な、エクソソーム miRNA ベースの頑健なモデルが開発され、リスク層別化の改善と治療順序の最適化に寄与する可能性が示された。

慢性膵炎の形態別手術を再考する:欧州多施設研究が示した課題と、統一ガイドライン刷新の必要性

欧州多施設前向き研究により、慢性膵炎に対する形態ベース手術の実践には大きなばらつきがあり、現行ガイドラインとの整合性だけでは短期成績の明確な優位性は示されなかった。切除術、膵実質温存術、small-duct disease に関する推奨を統一し、より明確化する必要性が浮き彫りになった。

直腸子宮内膜症に対する新しい神経温存腹腔鏡手技:腸間膜温存手縫い吻合

本記事では、直腸子宮内膜症に対する新しい腹腔鏡手技として、腸間膜温存と神経温存を組み合わせた手縫い吻合について概説する。従来のステープラー法と比較して、実施可能性と神経血管保護の観点から有用性が示されている。

双胎間輸血症候群に対する胎児鏡下レーザー凝固術後の6ヶ月生存予測:術前の主要指標と経時的転帰

本研究では、双胎間輸血症候群に対する胎児鏡下レーザー焼灼術後の6か月生存を予測する術前因子として、短い子宮頸管長、早い介入時妊娠週数、供血児臍帯動脈ドプラ異常が有意であることが示され、25年間で生存率が改善してきた傾向も明らかになった。

子宮平滑筋腫の分子サブタイプを読み解く:臨床的意義とMRIによる予測トリアージを大規模後ろ向きコホートで検討

本研究は、遺伝子型解析を行った720例の子宮平滑筋腫を解析し、分子サブタイプごとに異なる臨床挙動と治療反応を明らかにした。さらにMRIを用いた予後層別化により、外科的・薬物治療の判断に資するトリアージの可能性が示された。