はじめにと背景
慢性膵炎(Chronic Pancreatitis, CP)は、持続する疼痛を主症状とし、内分泌・外分泌機能不全および生活の質(quality of life)の低下を伴う、膵臓の進行性炎症性疾患である。外科治療は、薬物療法および内視鏡治療に抵抗する疼痛患者に対する重要な治療の柱であり続けている。過去30年にわたり、本分野は「one-size-fits-all」の切除中心の考え方から、形態に基づく意思決定へと移行してきた。すなわち、主膵管(main pancreatic duct, MPD)の拡張、膵頭部(pancreatic head, PH)の腫大、膵管病変と膵頭部病変の合併、あるいは small-duct disease といった解剖学的パターンを同定し、可能な限り膵実質を温存するよう手術を個別化する方針である。
