AMLのベネトクラクス耐性を打破するPRMT9標的化――治療戦略を塗り替える可能性

PRMT9を介したアルギニンメチル化は、RNAスプライシングとタンパク質合成を変化させることでAMLにおけるベネトクラクス耐性を促進する。PRMT9を標的化するとベネトクラクス感受性が回復し、耐性AMLに対する有望なアプローチとなる。

イタリアの内分泌専門医に求められるトランスジェンダー医療の知識と対応力の強化

イタリア全国調査により、内分泌専門医のトランスジェンダー医療への備えに大きな不足があることが明らかになった。事前教育は知識と管理能力を大きく向上させており、性別肯定ホルモン療法へのアクセス最適化に向けた体系的研修の早急な整備が求められる。

甲状腺眼症で臨床指標が重要な理由:Innovate TED Initiative の取り組みを読み解

本稿では、甲状腺眼症(Thyroid Eye Disease, TED)において新規標的治療の評価精度を高めるために、より精緻な臨床指標がなぜ不可欠であるかを検討し、Innovate TED Initiative が包括的な転帰評価指標の開発と検証に取り組む意義を概説する。

高農薬曝露イベントと嗅覚機能障害:農業コホートからみた主観的・客観的エビデンスの統合

農業従事者における高農薬曝露イベント(HPEEs)は自己申告の嗅覚機能障害増加と関連する一方、客観的嗅覚検査では一貫した関連が示されていない。主観的評価と客観的評価の乖離は、農薬関連嗅覚障害の評価における方法論上の課題と、今後の統合的アプローチの必要性を示している。

一般集団への膵島自己抗体スクリーニング、早期1型糖尿病発見に向けた新国際コンセンサス

国際的専門家コンセンサスは、膵島自己抗体による一般集団スクリーニングについて、早期1型糖尿病の発見、DKAの減少、早期介入と疾患修飾療法へのアクセスを可能にするための実践原則と最低要件を提示した。

テプリズマブは新規発症の小児1型糖尿病でβ細胞機能を守る:PROTECT試験PP解析から得られた知見

PROTECT試験のper-protocol解析により、テプリズマブは新規診断の3期1型糖尿病を有する小児・思春期患者においてβ細胞機能を温存し、インスリン必要量を減少させ、血糖コントロールを改善することが確認された。効果はHLAサブタイプや自己抗体プロファイルに左右されなかった。

トランスサイレチン心アミロイドーシスの分子サブタイプ:プロテオミクス解析とタファミジス有効性から見えた新知見

血漿プロテオミクス解析により、トランスサイレチン心アミロイドーシスの3つの分子サブタイプが明らかとなり、それぞれ異なる予後とタファミジス治療反応を示すことが示された。個別化治療の可能性を示す重要な知見である。

長期片側難聴の成人における人工内耳埋め込み術を再考する:多施設研究からのエビデンス

多施設研究により、長期の片側難聴を有する成人でも人工内耳埋め込み術の恩恵を受け、語音聴取の有意な改善と継続的なデバイス使用が得られることが示された。これは、難聴期間のみを理由に適応外とする考え方に再考を促す結果である。

多様な集団の認知機能低下予測に向けた血漿p-tau217とAPOE遺伝子型の統合

7つの多民族コホートを統合解析した本研究は、血漿リン酸化タウ217濃度とAPOE-ε4遺伝子型が、認知機能障害のリスクおよび発症時期の予測において相補的な予後価値を有することを示した。症状出現前の段階でバイオマーカーを活用する戦略の重要性が示唆される。

免疫チェックポイント阻害薬とVEGF阻害薬が血管に及ぼす影響を読み解く:PET画像と免疫プロファイリングからの示唆

本研究では、免疫チェックポイント阻害薬およびVEGF阻害薬は、単独でも併用でもPETで検出可能な動脈炎症を誘発せず、マクロファージ駆動性のプラーク活性化が関連アテローム血栓性イベントの主因ではないことが示唆された。

肝移植における低体温酸素化灌流と常温機械灌流の実臨床成績を比較する

本国際コホート研究は、肝移植における低体温酸素化灌流(HOPE)と常温機械灌流(NMP)を比較し、ドナーリスクプロファイルの違いがあるにもかかわらず、移植片生着率は両群で同等に高いことを示した。さらに、高リスク移植片におけるNMPの利点を検証するためには、今後さらなる研究が必要であることを示唆した。

1 mg夜間デキサメタゾン抑制試験における血清デキサメタゾン濃度の規定因子:臨床・薬理学的考察

本研究は、1 mg夜間デキサメタゾン抑制試験における血清デキサメタゾン濃度に影響する臨床的・薬理学的因子を検討し、年齢とBMIが主要な規定因子であること、また調整後には腎機能および併用薬の影響が限定的であることを示した。