ICU熱中症における35℃低体温療法は有効か:パイロットRCTが示した示唆

挿管下の熱中症患者を対象に、目標体温35℃の低体温療法と正常体温管理を比較したパイロット無作為化試験では、低体温療法による生存率・神経学的利益は認められず、消化管障害と不整脈は増加した。安全性への懸念が示され、この状況での低体温療法の routine 使用を再考させる結果であった。

心原性ショックの転帰を左右する地理的アクセス差―韓国全国コホートが示した実態

韓国で実施された全国規模の研究により、病院到着までの時間が長いほど、心原性ショック患者の院内死亡率および長期死亡率が有意に上昇することが示され、地域医療連携の強化が必要であることが明らかになった。

米国成人のアルコール・オピオイド使用障害における薬物療法受療と医療利用:2022~2023年全国データからの示唆

2022~2023年における米国成人のアルコール使用障害またはオピオイド使用障害では、依存症に対する薬物療法の利用は非常に少なかった。薬物療法の受療は医療利用の増加と関連しており、早期の外来介入戦略の重要性が示唆された。

MezigdomideがIKZF1/IKZF3分解を介してT細胞疲弊を解除し、多発性骨髄腫でサイトカイン経路を再活性化

MezigdomideはIKZF1/IKZF3を標的としてT細胞疲弊を逆転させ、サイトカイン産生を増強し、多発性骨髄腫におけるT細胞エンゲージャーの有効性を高める。これは免疫療法抵抗性克服に向けた画期的知見である。

同種造血幹細胞移植レシピエントにおける敗血症性ショック:多施設ICUコホートからみた転帰・予後因子・臨床的含意

同種造血幹細胞移植後の敗血症性ショックは、90日死亡率63%と高く、病態重症度、真菌感染、好中球減少の影響が大きい。早期アミノグリコシド使用は生存との複雑な関連を示し、慎重な治療戦略の必要性が示唆される。

肺高血圧症における右房圧評価へVExUSは有用か——多施設研究で検証

本多施設研究は、Venous Excess Ultrasound Score(VExUS)が、肺高血圧症の評価対象患者における右房圧を高精度かつ非侵襲的に予測できることを検証した。VExUSは、さまざまな血行動態プロファイルにおいて、単独の心エコー指標を上回る性能を示した。

頭頸部癌患者のケアを高める:新規サブスペシャルティ外来緩和医療クリニックから得られた知見

頭頸部癌患者を対象とした外科医主導の外来緩和ケアクリニックにより、症状の有意な改善、生存期間の延長、自宅またはホスピスでの死亡率の高さが示され、多職種が関与するがん診療におけるその有用性が裏付けられた。

小児外傷の障害検出を高めるためのFunctional Status Scale閾値の見直し

本研究では、Functional Status Scale(FSS)スコア7を正常と分類すると、受傷小児における長期障害を過小評価することが示された。スコア閾値の見直しと定期的なフォローアップ評価により、転帰の検出精度を高める必要がある。

がん診断時に増える心血管疾患負担:イングランド全国コホートが示す実態と将来予測

イングランドの全国研究により、がん診断時に既存の心血管疾患を有する患者の割合が20年間で有意に増加し、2050年にはがん患者のほぼ半数が心血管併存疾患を抱えると予測された。cardio-oncologyの早急な統合が必要であることが示された。

背景治療に左右されないビトリシランの有効性:トランスサイレチン心アミロイドーシス治療の新たな示唆

HELIOS-B試験は、ATTR-CM患者においてビトリシランが死亡率および心血管イベントを有意に減少させること、さらにタファミジスや心不全治療薬の併用によってその有効性が損なわれないことを示し、幅広い治療適用可能性を支持した。

逆説的低流量・低圧較差大動脈弁狭窄症に対する経カテーテル大動脈弁置換術――REBOOT-PARADOX試験から見えた臨床的示唆

REBOOT-PARADOX試験は、症候性逆説的低流量・低圧較差大動脈弁狭窄症において、TAVR+薬物療法と薬物療法単独を比較し、明確な死亡率改善は示さなかった一方で、個別化医療と適切なタイミングでの弁置換の重要性を支持した。