PH-HFpEFにおける右心不全の基盤となる左心・肺血管リモデリングのマルチモーダル・フレームワーク

本研究は、血管力学、先進画像診断、心筋 transcriptomics を統合し、駆出率保持心不全に続発する肺高血圧における右室不全の機序を解明し、主要な血管リモデリングおよび分子リモデリング経路を明らかにした。

間欠的低酸素によるGLI1活性化が心臓線維化を促進する新機序:閉塞性睡眠時無呼吸の病態連関

本研究では、間欠的低酸素が心臓線維芽細胞における転写因子GLI1を活性化し、PKM2を介した解糖系亢進を通じて線維化を駆動することが示された。さらに、GLI1はOSA関連心機能障害に対する有望な治療標的であることが示唆された。

HLA適合ドナーからの移植におけるGVHD予防:ATG単独療法と移植後シクロホスファミドの比較に関する無作為化パイロット試験

ランダム化パイロット試験により、抗胸腺細胞グロブリン(ATG)単独と、移植後シクロホスファミド(PTCy)併用で、全生存率と安全性は同程度であることが示され、8/8 HLA一致ドナーによる造血細胞移植における移植片対宿主病(GvHD)予防として、第III相試験でのさらなる検証が支持された。

大細胞型B細胞リンパ腫におけるCAR T細胞療法後の奏効推移:LYSA DESCAR-Tレジストリからの知見

本レビューは、DESCAR-Tレジストリの実臨床データを統合し、大細胞型B細胞リンパ腫に対するCAR T細胞療法の奏効動態を概説する。早期奏効パターンの予後的影響と、部分寛解から完全寛解への移行に関与する因子を明らかにする。

再発・難治性AMLに対するサルベージ治療の進展:ベネトクラクス+高用量シタラビン+ミトキサントロンが示した有望な治療成績とリスク層別化の知見

多施設の実臨床研究により、ベネトクラクスと高用量シタラビンおよびミトキサントロンの併用が、再発・難治性AMLにおける寛解率と生存率を有意に改善し、検証済みの危険因子が予後予測に有用であることが示された。

転写因子NFE2:急性骨髄性白血病におけるレドックス恒常性と化学療法抵抗性を制御する重要因子

NFE2は、レドックス制御を介して白血病形質転換を駆動し、グルタチオン恒常性および解毒経路を調節することでAMLに化学療法抵抗性を付与する。NFE2を標的とすることで治療効果の向上と患者転帰の改善が期待される。

shmiRベクターによるBCL11A持続的遺伝子サイレンシング:鎌状赤血球症における長期安全性と有効性

本稿は、鎌状赤血球症患者に対してshmiRベクターを用いたBCL11Aの転写後サイレンシングが、持続的かつ安全に達成されたことを示したヒト初回投与試験を概説する。これにより、胎児ヘモグロビンの安定した誘導と、4年以上にわたる臨床的利益が得られた。

超広角OCT血管造影で見出された末梢網膜血管バイオマーカーが、網膜色素変性の重症度判定を可能にする

超広角OCT血管造影により、末梢網膜血管の異なる表現型と定量的CNZバイオマーカーが同定され、網膜色素変性の重症度評価と臨床試験の層別化を可能にする客観的な4段階評価システムが構築された。

進行緑内障における線維柱帯切除術と薬物治療:視野と生活の質に対する影響をTAGS研究から読み解く

TAGS研究では、進行緑内障において線維柱帯切除術は薬物治療よりも視野障害の進行をより効果的に抑制した一方、5年間の追跡では生活の質の有意な改善には結びつかず、現在の患者報告アウトカム指標の限界が示された。

血清PD-L1は侵襲性甲状腺乳頭癌の予後バイオマーカーとなり得るか:腫瘍発現を超えて見えてくる知見

本研究では、血清PD-L1高値が侵襲性甲状腺乳頭癌の特徴と相関し、腫瘍PD-L1発現とは独立した潜在的バイオマーカーとなり得ることが示された。腫瘍サンプリングの制約を補う実用的指標としての有用性が示唆される。