軽度〜中等度喘息から重症喘息へ:NORDSTARコホートが示す危険因子・患者プロファイルと重症喘息管理の最新進展

本総説では、NORDSTARコホートに基づく軽度〜中等度喘息から重症喘息への進展リスクを要約し、さらに、さまざまな患者プロファイルにおける重症喘息の転帰改善に寄与する生物学的製剤に関する新規エビデンスを統合している。

PROACT試験におけるポリジェニックリスクを基盤とした無症候性冠動脈アテローム性動脈硬化症の検出と治療:genotype-first precision prevention戦略

本レビューは、PROACT試験から得られたpolygenic risk score(PRS)を用いたgenotype-firstによる無症候性冠動脈アテローム性動脈硬化症の同定に関する新規エビデンスを統合し、実現可能性、参加率、ならびにサイレントプラークの高頻度を強調するとともに、標的化した早期介入への示唆を提示する。

小児急性心肺不全における分子サブフェノタイピング:迅速免疫測定法の臨床的意義と今後の展望

迅速免疫測定ベースの分類器は、重症小児における高炎症性/低炎症性サブフェノタイプを高精度に同定し、予後予測・治療効果予測の有用性を保ったまま、小児急性心肺不全に対する精密治療の実装を可能にする。

米国における小児メンタルヘルス関連救急外来受診と小児受診数の動向(2016~2022年): 包括的レビュー

米国における小児メンタルヘルス関連ED受診は2016年から2022年にかけて急増し、受診数の多いEDでは患者背景と診断に受診規模依存の格差がみられた。多様な救急医療環境に合わせた個別化介入の必要性を示し、ケア向上の機会を浮き彫りにしている。

高農薬曝露イベントと嗅覚機能障害:農業コホートからみた主観的・客観的エビデンスの統合

農業従事者における高農薬曝露イベント(HPEEs)は自己申告の嗅覚機能障害増加と関連する一方、客観的嗅覚検査では一貫した関連が示されていない。主観的評価と客観的評価の乖離は、農薬関連嗅覚障害の評価における方法論上の課題と、今後の統合的アプローチの必要性を示している。

B細胞リンパ腫におけるBTK阻害薬・R-CHOP抵抗性の新たな機序:IL-16産生が担う役割と治療戦略

本総説では、B細胞リンパ腫におけるIL-16依存性のBTK阻害薬および化学免疫療法抵抗性を整理し、IL-16/CD9/PI3K軸が、薬剤抵抗性を克服し得るエピジェネティックに制御された生存経路の標的になり得ることを強調する。

外陰がん再発の発生率・生存・症状を読み解く:集団ベース研究と最新エビデンスからの知見

外陰がんは再発率が高く、とくに局所再発が多い一方、再発後には生存率が急速に低下する。再発に関連する症状への認識は早期発見を高める。治療の中心は依然として手術であり、フレイルや腫瘍特性が予後に影響する。

喫煙・呼気一酸化炭素・パーキンソン病リスクの関係:疫学的知見と機序的考察

本総説では、喫煙と呼気一酸化炭素濃度がパーキンソン病リスク低下と関連するというエビデンスを検討し、近年の大規模コホートデータとPD病態生理に関する生物学的知見に基づいて、一酸化炭素の保護的役割の可能性を強調する。

FreeStyle Libre Pro iQによる持続血糖モニタリング:症候出現前1型糖尿病における早期発見とリスク層別化の新展開

本レビューでは、FreeStyle Libre Pro iQ によるCGMが、1型糖尿病の症候出現前ステージの識別と臨床発症への進展予測に果たす役割を検討し、Dexcom G6 との性能比較を行い、臨床実践への示唆を論じる。

Macrotroponin複合体と心血管イベントリスク:集団リスク層別化における心筋トロポニン検査への示唆

Macrotroponin複合体は一般住民において、特にトロポニンIで不一致な心筋トロポニン高値をしばしば引き起こすが、心血管リスクの上昇は伴わない。正確なリスク予測のためには、測定系干渉を認識する必要性が示される。

ADHD妊婦における精神刺激薬継続と産後メンタルヘルス:臨床エビデンスレビュー

本レビューは、ADHD患者において妊娠中に精神刺激薬治療を継続した場合の産後メンタルヘルス転帰に対する影響に関する最新エビデンスを統合し、最近の大規模コホート研究から得られた主要所見と臨床的意義を概説する。

遠位脳動脈閉塞におけるテネクテプラーゼの有効性:TASTE無作為化臨床試験の二次解析から得られた知見

TASTE試験の二次解析により、遠位中大脳動脈閉塞患者ではテネクテプラーゼがアルテプラーゼよりも優れた機能的転帰をもたらすことが示され、より末梢の虚血性脳卒中病変への適用を支持する結果が得られた。

緑内障の進行をイベントベースで捉える:OCT・OCT血管撮影・視野指標の統合

本総説は、緑内障におけるイベントベース進行検出に関する最新エビデンスを統合し、OCTAの血管密度が、構造的OCTや視野検査よりも早期に進行を捉え得る可能性を示す。これは、臨床モニタリングおよびリスク層別化に重要な示唆を与える。

高度近視における3次元眼球形状の縦断的変化と病的後遺症:個別化サーベイランスへの示唆

本総説は、高度近視における3次元眼球形状リモデリングの縦断的エビデンスを統合し、異なる形態学的軌跡と視機能を脅かす転帰との関連を示すとともに、眼軸長のみを超えた個別化リスク層別化の有用性を支持する。