1型糖尿病は何歳で発症したかが予後を左右する:スウェーデン全国コホートが示す死亡・臓器合併症への影響

1型糖尿病(Type 1 Diabetes, T1D)は、発症年齢が若いほど全死亡、心血管死亡、腎合併症のリスクが高くなる。1年発症が遅れるごとに予後は改善し、スウェーデン全国コホートの知見は、早期介入と年齢に応じたリスク層別化の重要性を示している。

遠隔医療で広がる網膜芽細胞腫の集約診療:資源制約下で生存率と眼球温存率を高める

KHCCにおける遠隔医療と国際連携を組み込んだ集約型多職種レチノブラストーマ診療は、生存率と眼球温存率を高所得国に近い水準まで改善し、20年にわたって世界的格差を縮小し得る拡張可能なモデルを示した。

全粒穀物摂取と心血管代謝リスク:ランダム化比較試験のメタ解析からのエビデンス

全粒穀物の摂取量が多いほど、心血管代謝リスク因子は一貫して改善し、最適な利益は1日60~100 gで得られる。エビデンスは、脂肪蓄積、血中脂質、炎症、血糖、血圧の低下を示しており、全粒穀物が心血管代謝の健康を支える重要な食事戦略であることを裏付けている。

ダピロリズマブ・ペゴルによる全身性エリテマトーデスの疾患活動性の改善:PHOENYCS GO第III相試験および過去の研究からのエビデンス

CD40リガンド阻害薬ダピロリズマブ ペゴルは、標準治療への追加により、中等症から重症の全身性エリテマトーデス(SLE)の疾患活動性を48週間にわたり有意に改善し、第3相試験の強固なデータおよび薬物動態所見によって支持された。

ポリープ状脈絡膜血管症における完全退縮後の必要時アフリベルセプト治療の転帰:臨床レビュー

本総説は、PCVにおけるポリープ状病変の完全退縮後に行うPRNアフリベルセプト治療のエビデンスを統合し、再発率、視機能転帰、ならびに個別化管理に資するOCTバイオマーカーの可能性を概説する。

精密マイクロバイオーム治療の新展開:多発再発性 Clostridioides difficile 感染症予防における Faecalibacterium prausnitzii EXL01

単一菌株である Faecalibacterium prausnitzii EXL01 は、胆汁酸代謝と酪酸産生を含む重要なマイクロバイオーム機能を回復させることで、糞便微生物移植に匹敵する安全性と有効性を示しながら multiple-recurrent CDI の予防に有望である。

フレイル状態別にみたセマグルチドの有効性と安全性:SELECTランダム化臨床試験の事後解析からの示唆

セマグルチドは、心血管疾患を有する過体重/肥満成人において、フレイルの程度にかかわらず一貫した心血管ベネフィットと安全性を示し、QOLとフレイル状態を改善しつつ、有害事象の増加は認められなかった。

高心血管リスクを伴う進行期慢性腎臓病における低用量リバーロキサバンの有効性と安全性:包括的レビュー

低用量リバーロキサバンは、高心血管リスクを有する進行期CKD患者において心血管イベントを抑制できず、主要出血を増加させた。抗凝固薬の使用には慎重さが求められることが示された。

リスク調整後転帰に対する院外からの転院受け入れ頻度の影響:全国規模のレトロスペクティブ・コホート研究からの知見

本レビューは、病院の転院受け入れ患者割合が、リスク調整後死亡率、入院期間、請求額とどのように関連するかを統合的に整理し、患者のケースミックスと病院業績指標との複雑な相互作用を明らかにする。

培養角膜内皮細胞注入後の嚢胞様黄斑浮腫:発生率、危険因子および視力予後

本総説は、培養ヒト角膜内皮細胞(cHCEC)注入後の嚢胞様黄斑浮腫(CME)について、発生頻度と危険因子に関する現時点のエビデンスを整理し、特にプロスタグランジンアナログ使用が主要な関連因子であることを示すとともに、視機能転帰と管理戦略を概説する。

急性虚血性脳卒中後の入院リハビリテーションと主要有害心血管イベント:臨床的意義とエビデンスの統合

急性虚血性脳卒中(AIS)後に回復期リハビリテーション病棟(IRF)へ退院した患者は、自宅または熟練看護施設(SNF)への退院と比べ、1年以内の主要有害心血管イベント(MACE)リスクが低い。

若年期の血管リスクが中年期の脳老化に及ぼす影響:縦断的神経画像研究と認知軌跡研究からの知見

本レビューは、若年成人期の血管リスク、とくに収縮期血圧上昇と喫煙が、中年期の認知機能低下および脳構造変化と関連することを示した縦断的エビデンスを統合したものである。脳血管障害および神経変性障害を示唆する神経画像バイオマーカーと、介入の臨界期を明らかにしている。

前糖尿病のタイプで異なる身体活動反応:糖尿病予防介入のプール解析から見えた示唆

前糖尿病のフェノタイプによって、身体活動を促進する糖尿病リスク低減介入の効果は異なり、とくに空腹時血糖異常(IFG)単独例では反応が最も乏しい。個別化したアプローチにより、予防効果の向上が期待される。

メサドン持ち帰り投与はいつ始めるべきか:エビデンス統合とオピオイド使用障害管理への臨床的示唆

メサドン持ち帰り投与は導入後5~24週で開始することで死亡率と治療中止を低下させ、持ち帰り投与なしの場合を上回る利益が示された。柔軟な投与方針は過量投与リスクを増やさず治療継続を改善し、ガイドラインの見直しの必要性を示唆する。

HFmrEF・HFrEFにおけるDigitalis glycosidesの心血管転帰への影響:包括的エビデンスの統合

Digitalis glycosides は、HFmrEF および HFrEF 患者において、中央値36~37か月の追跡期間で心血管死または心不全増悪イベントを減少させる。ランダム化試験とメタ解析により、選択された心不全集団におけるその役割が支持されている。

重症喘息における生物学的製剤の早期導入:世界的なリアルワールド・コホートに基づく寛解および臨床転帰の向上

重症喘息において、生物学的製剤をより早期に導入することで、臨床的寛解率の向上、増悪の減少、肺機能の保持、コルチコステロイド依存の軽減が期待される。これは、治療を「温存」する発想から、肺機能を「守る」発想への転換を支持する。