はじめに
気管支拡張症は、気管支の不可逆的な拡張を特徴とする慢性呼吸器疾患であり、反復する感染、持続的な炎症、進行性の肺障害を来す。気管支拡張症の増悪に関与する病原体の中でも、Pseudomonas aeruginosa(PA)は、予後不良との関連から中心的な役割を担う。しかし、PAが定着した患者における臨床像や治療反応は大きく異なり、背景にある微生物側および宿主側の不均一性を反映している。気道マイクロバイオームにおけるPAの生態学的・機能的多様性を理解することは、疾患のばらつきを規定する要因の解明につながり、個別化治療戦略の指針となり得る。
