はじめに
妊娠糖尿病(Gestational Diabetes Mellitus, GDM)は、妊娠中に発症または初めて認識される耐糖能異常を特徴とする、一般的な妊娠合併症である。母体の健康と胎児の発育の双方に影響を及ぼし、巨大児や帝王切開率の上昇などのリスクを伴うことが知られている。近年のマイクロバイオーム研究の進展により、母体健康の重要な構成要素である膣内細菌叢もGDMで変化しうることが示唆されており、妊娠転帰に影響する可能性がある。本稿では、GDM女性の妊娠後期における膣マイクロバイオーム変化と、母体の血糖コントロールおよび胎児発育指標との関連を検討する。