嗅覚受容体シグナルを活用した新規抗血小板戦略:OR2L13活性化、HSP27リン酸化、そして動脈血栓症を制御する細胞骨格

注目ポイント

  • 2026年のCirculation掲載研究により、血小板の嗅覚受容体2L13(olfactory receptor 2L13, OR2L13)が、心血管薬理学における新たな抗血栓標的として提示された。これは、鼻腔外嗅覚受容体の概念を心血管領域へ拡張するものである。
  • ハイスループットスクリーニングにより6種類のOR2L13作動薬が同定され、リード化合物であるCCF0054500は、複数の作動経路を介した血小板凝集およびα顆粒分泌を抑制し、共通の下流機構への収束を示唆した。
  • リン酸化プロテオーム解析および機能解析により、OR2L13活性化はHSP27のリン酸化、アクチン細胞骨格の不整列、血餅収縮の低下、ならびに動脈内血小板蓄積の著明な抑制と関連づけられた。
  • 前臨床プロファイルが注目されるのは、報告モデルにおいてフィブリン形成や基礎止血の障害を検出しないまま動脈血栓症を抑制した点にあり、多くの従来型抗血小板薬と比べて重要なトランスレーショナル上の差別化要因となる。

背景

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