背景
集中治療医学における重篤患者の最適な栄養補助は依然として議論の余地がある。栄養不良は予後の悪化と関連している一方で、特にショック患者における過剰摂取のリスクも認識されるようになってきた。NUTRIREA-3試験では、機械換気中の成人ショック患者に対する低カロリー・低タンパク質摂取と標準的なカロリー・タンパク質摂取を比較した。この事後解析では、特に急性腎障害(AKI)の高い発生率を考慮に入れ、これらの栄養戦略が腎機能に与える影響を具体的に検討している。
研究デザイン
この解析には、多施設共同無作為化対照試験NUTRIREA-3から3036人の患者が含まれた。参加者は、ICU入室後48時間以内にショック(敗血症性、心原性、または虚血性)により機械換気を受けている成人患者であった。患者は以下のいずれかに無作為に割り付けられた。
– 低グループ: 6 kcal/kg/日のカロリーと0.2-0.4 gタンパク質/kg/日の摂取
– 標準グループ: 25 kcal/kg/日のカロリーと1.0-1.3 gタンパク質/kg/日の摂取
栄養は最初の7日のICU滞在期間中、経腸または静脈内ルートで提供された。主要評価項目は、ICU滞在中(退院または90日まで)の急性腎疾患(AKD)の発生率である。二次評価項目には、腎代替療法(RRT)の必要性、尿素値、死亡率が含まれる。
主要な知見
主要評価項目
低グループでは44.6%、標準グループでは46.1%の患者でAKDが発生した(HR 0.97, 95% CI 0.88-1.07, P=0.53)。この非有意差は、早期腎機能障害や慢性腎疾患のある患者などの事前に指定されたサブグループ間でも持続した。
バイオマーカーの違い
類似のAKD発生率にもかかわらず、低グループでは以下の特徴がみられた。
– 最高尿素値が低い(P=0.002)
– ICU退院時の尿素値が低い(P=0.002)
これは制限された給餌による窒素代謝産物の蓄積の減少を示唆している。
安全性と死亡率
以下の点で有意差は認められなかった。
– RRTの必要性(11.8% 対 12.9%)
– ICU死亡率(32.7% 対 31.8%)
– 90日死亡率(42.3% 対 40.9%)
専門家のコメント
これらの知見は、重篤患者の栄養管理における「より多くがより良い」という伝統的なアプローチに挑戦している。低グループでの尿素値の低下は、腎代謝負荷の軽減を反映している可能性があるが、これは構造的な腎保護には結びついていない。重要なのは、ショックと同時に急性腎障害を管理する医師にとって、短期間の栄養不足が腎障害を悪化させないという安心感を与えることである。
結論
機械換気中のショック患者において、7日の低カロリー・低タンパク質給餌は標準的な栄養と同等の腎安全性を示した。これらの結果は、特に腎機能が低下している場合の早期重篤病態における慎重な栄養アプローチを支持している。今後の研究では、長期的なアウトカムと最適なタンパク質摂取タイミングについて探求するべきである。
試験登録
ClinicalTrials.gov 識別子: NCT03573739 (NUTRIREA-3)

