はじめにと背景
代謝機能障害関連脂肪性肝疾患(Metabolic dysfunction-associated steatotic liver disease, MASLD)は、現在世界で最も一般的な慢性肝疾患であり、肥満、インスリン抵抗性、糖尿病、その他の心代謝疾患をしばしば合併する。一方、結腸直腸癌(Colorectal Cancer, CRC)は依然として世界的に主要な罹患・死亡原因の一つである。疫学的データおよび機序的データの蓄積により、MASLD(従来は非アルコール性脂肪性肝疾患〔Nonalcoholic Fatty Liver Disease, NAFLD〕と呼称)と結腸直腸腫瘍のリスク上昇との関連が示されてきた。しかし、MASLD患者におけるCRCリスクの評価と管理について、臨床現場で参照できる明確な専門家主導の枠組みは十分ではなかった。
