甲状腺眼症で臨床指標が重要な理由:Innovate TED Initiative の取り組みを読み解

本稿では、甲状腺眼症(Thyroid Eye Disease, TED)において新規標的治療の評価精度を高めるために、より精緻な臨床指標がなぜ不可欠であるかを検討し、Innovate TED Initiative が包括的な転帰評価指標の開発と検証に取り組む意義を概説する。

一般集団への膵島自己抗体スクリーニング、早期1型糖尿病発見に向けた新国際コンセンサス

国際的専門家コンセンサスは、膵島自己抗体による一般集団スクリーニングについて、早期1型糖尿病の発見、DKAの減少、早期介入と疾患修飾療法へのアクセスを可能にするための実践原則と最低要件を提示した。

テプリズマブは新規発症の小児1型糖尿病でβ細胞機能を守る:PROTECT試験PP解析から得られた知見

PROTECT試験のper-protocol解析により、テプリズマブは新規診断の3期1型糖尿病を有する小児・思春期患者においてβ細胞機能を温存し、インスリン必要量を減少させ、血糖コントロールを改善することが確認された。効果はHLAサブタイプや自己抗体プロファイルに左右されなかった。

1 mg夜間デキサメタゾン抑制試験における血清デキサメタゾン濃度の規定因子:臨床・薬理学的考察

本研究は、1 mg夜間デキサメタゾン抑制試験における血清デキサメタゾン濃度に影響する臨床的・薬理学的因子を検討し、年齢とBMIが主要な規定因子であること、また調整後には腎機能および併用薬の影響が限定的であることを示した。

FreeStyle Libre Pro iQによる持続血糖モニタリング:症候出現前1型糖尿病における早期発見とリスク層別化の新展開

本レビューでは、FreeStyle Libre Pro iQ によるCGMが、1型糖尿病の症候出現前ステージの識別と臨床発症への進展予測に果たす役割を検討し、Dexcom G6 との性能比較を行い、臨床実践への示唆を論じる。

自閉症のあるトランスジェンダー・性別多様成人におけるジェンダー肯定的ホルモン療法:アドヒアランス最適化に向けた課題と方策

本稿では、自閉症のあるトランスジェンダー・性別多様(TGD)成人が、ジェンダー肯定的ホルモン療法(GAHT)を継続する際に直面する特有の課題を検討し、臨床内分泌の現場で有効な治療アドヒアランスを支えるための方策を示す。

先天性副腎過形成の生涯にわたる入院負担と転帰:スイス集団ベースコホート研究からの知見

本研究により、先天性副腎過形成(Congenital Adrenal Hyperplasia, CAH)患者では、非CAH患者と比べて、乳児期を中心に早期から頻回かつ複雑な入院が生じ、重篤な転帰リスクが高いことが示された。年齢に応じた診療戦略の必要性が強調される。

三大栄養素の嗜好に関わる遺伝要因と、小児の食事摂取・代謝健康への影響

本コホート研究では、三大栄養素摂取に対する多遺伝子スコアと、児童・思春期の具体的な食品選択との関連を検討し、視床下部の食欲調節に関わる遺伝的経路を示した一方、心代謝アウトカムへの影響は限定的であることが示された。

糖尿病黄斑浮腫における抗VEGF試験の実臨床適格性:臨床実践と健康公平性への示唆

実臨床の糖尿病黄斑浮腫患者のかなりの割合が、厳格な全身性基準のために抗VEGF治療の臨床試験から除外されており、その影響は人種的マイノリティに不均等に及んでいる。本研究は、試験の適用可能性を高めるため、より広範な組み入れの必要性を示している。

1型糖尿病における低血糖への恐怖と低血糖指標を切り分ける:12か月間の糖尿病テクノロジー研究から得られた知見

本研究では、先進的糖尿病テクノロジーを使用する1型糖尿病成人を対象に12か月間の解析を行い、低血糖への恐怖および自己認識された低血糖頻度は、持続血糖モニタリング(Continuous Glucose Monitoring, CGM)指標と必ずしも単純には連動しないことが示された。血糖データのみでは説明できない、より複雑な要因の存在が示唆される。

高齢の1型糖尿病患者におけるMiniMed 780G使用後の血糖コントロールと血管転帰の改善:ランダム化比較試験

本研究は、MiniMed 780Gハイブリッド閉ループシステムの使用が、65歳以上の1型糖尿病患者における血糖管理を有意に改善し、低血糖リスクを増やすことなく微小血管機能の改善傾向を示すことを明らかにした。

1型糖尿病患者のきょうだいに着目した小児第一度近親者における自己抗体スクリーニング:有病率・規定因子・心理的影響

本トルコ多施設研究では、1型糖尿病リスクを有する若年きょうだいにおいてZnT8A自己抗体が最も高頻度であること、また在胎週数が保護因子となり得ることが示された。さらに、スクリーニング後には小児および保護者の不安が有意に変化し、免疫学的支援と心理的支援を統合したケアの必要性が強調された。