ポイント
- 2026年に報告された多施設RCT(Meerman ら)は、目標血清マグネシウム濃度 1.5~2.0 mmol/L を達成したにもかかわらず、術後心房細動(Postoperative Atrial Fibrillation, POAF)の抑制効果が認められず、無効性のため早期中止となった。
- 大規模な臨床エビデンスでは、標準的な術後β遮断薬療法を受けている患者に対して、マグネシウム補充による追加利益は示されていない。
- 体外循環を用いない冠動脈バイパス術(Off-Pump Coronary Artery Bypass Grafting, OP-CABG)では有効性を示唆する小規模研究もあるが、より広範なメタ解析では、術中または術後のマグネシウムを一次予防戦略として routine に用いることは支持されていない。
- 観察研究では、特定の集中治療領域において、マグネシウム投与が逆説的に心房細動(AF)リスクの上昇と関連することが示されており、電解質管理の複雑さが浮き彫りになっている。
背景