序論
再発または難治性の大B細胞リンパ腫(LBCL)は、従来の治療法がしばしば長期的な良好な結果をもたらさないため、依然として臨床的な課題となっています。進歩にもかかわらず、一次難治性または初期再発(最初の治療後12ヶ月以内)のLBCLを持つ患者は、通常、予後が不良であり、改善された第2線治療に対する未満足の医療ニーズが強調されています。キメラ抗原受容体(CAR)T細胞療法は、CD19を発現するリンパ腫細胞を標的とするエンジニアリングされた自己T細胞を活用することで、持続的な寛解や完治の可能性を提供する有望な選択肢として登場しています。
研究デザイン
第III相TRANSFORM研究(NCT03575351)は、定義された組成のCD19指向CAR T細胞製品であるlisocabtagene maraleucel(liso-cel)を、自己造血幹細胞移植(ASCT)が可能な成人の一次難治性または初期再発(12ヶ月以内)のLBCLに対する医師選択の標準治療(SOC)と比較する、ランダム化されたオープンラベルの国際試験です。主要な参加条件には測定可能な疾患が含まれ、患者は1:1の割合でliso-cel(目標用量100 × 106 CAR陽性T細胞)またはSOC(プラチナベースの化学免疫療法に続き、反応があれば高用量化学療法とASCT)を受けました。liso-celの製造中に疾患を制御するためにブリッジ療法が許可されました。
試験の主要評価項目は、独立評価委員会(IRC)によって評価された無イベント生存期間(EFS)で、二次評価項目には完全寛解(CR)率、無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)、安全性が含まれています。
患者集団
合計184人の患者が無作為化され、治療を受けました(各群92人)。基線特性は、LBCLのサブタイプ、年齢分布(中央値59歳)、疾患ステージ、既往の難治性状態など、バランスが取れていました。約66%の適格なSOC患者は進行または事前に規定された基準によりliso-celへのクロスオーバーを受けました。
主な知見
中央値33.9ヶ月のフォローアップで、liso-celはSOCに対して優れた持続的な臨床的利益を示しました:
- 無イベント生存期間:liso-cel群の中央値EFSは29.5ヶ月(95%信頼区間:9.5〜未達)で、SOC群は2.4ヶ月(95%信頼区間:2.2〜4.9)でした。ハザード比(HR)は0.375(95%信頼区間:0.259〜0.542)で、イベントまたは死亡のリスクが62.5%減少しました。
- 無増悪生存期間:liso-cel群の中央値PFSは未達(95%信頼区間:12.6〜未達)で、SOC群は6.2ヶ月(95%信頼区間:4.3〜8.6)でした(HR 0.422;95%信頼区間:0.279〜0.639)。36ヶ月のPFS率はliso-cel群で51%、SOC群で26.5%でした。
- 対応率:IRCによるCR率はliso-cel群で74%(95%信頼区間:63.7〜82.5)で、SOC群は43%(95%信頼区間:33.2〜54.2)でした。CRの持続期間はliso-cel群で中央値が未達(SOC群は9.3ヶ月;HR 0.503)と著しく長かったです。
- 全生存期間:中央値OSは両群とも未達でしたが、36ヶ月のOS率はliso-cel群で63%、SOC群で52%でした。重要的是,考虑到66%的SOC患者交叉到liso-cel组,调整后的分析显示liso-cel组的生存优势,HR为0.566(95%信頼区間:0.359〜0.895)。
结果在各种亚组中始终有利于liso-cel,包括老年患者、预后指数较高者和不同类型的LBCL。
安全性概况
liso-cel的安全性与之前的报告一致,具有可控性。虽然liso-cel组在输注后35天内≥3级细胞减少症的发生率更高,但大多数病例在两个月内得到解决。尽管liso-cel组的细胞减少症更多,但两组之间的严重感染发生率相当。长期随访期间没有出现新的安全性信号。第二原发恶性肿瘤的发生率低且在两组之间平衡。值得注意的是,在治疗后期间,liso-cel组中发生了几例≥3级与COVID-19相关的感染,其中包括一例致命病例。
讨论
TRANSFORM试验的3年随访数据进一步证实,liso-cel在高风险再発/難治性LBCL患者中提供了优于SOC的更深、更持久的寛解。EFS和PFS的改善幅度、更高的CR率和持久的寛解表明,CAR T細胞療法有可能改变超越挽救化疗和ASCT的治疗范式。目前有限的OS差异反映了有效的交叉设计和研究未对OS进行功效评估;然而,复杂的统计调整证实了liso-cel的OS优势。
这些发现与早期关于此情况下CAR T细胞疗法的报告一致,并延长了支持liso-cel治愈潜力的长期证据。安全性概况与已知毒性一致,不良事件在专家中心仍然可控。
限制因素包括开放标签性质和影响OS解释的交叉设计,但这些因素被稳健的随机方法和独立审查评估所平衡。在考虑将结果推广到更广泛的人群时,应考虑患者选择标准和专门的CAR T细胞中心的可用性。
结论
对于适合ASCT的一次难治性或早期再発的大B細胞淋巴腫患者,lisocabtagene maraleucel在无事件生存期和无进展生存期方面显著优于标准的第二线治疗,并且具有持久的完全寛解。其良好的长期安全性和有效性支持liso-cel作为具有潜在治愈效果的变革性第二线治疗选项,值得纳入临床实践和未来指南。
参考文献
Kamdar M, Solomon SR, Arnason J, et al. Lisocabtagene Maraleucel Versus Standard of Care for Second-Line Relapsed/Refractory Large B-Cell Lymphoma: 3-Year Follow-Up From the Randomized, Phase III TRANSFORM Study. J Clin Oncol. 2025;43(23):2671-2678. doi:10.1200/JCO-25-00399